きりきり亭主人/きくち正太”スパゲッティ・アーリオオーリオ・アッラ・レモンソース”


このブログでも何度かお料理を作っていて食マンガとして大好きな「おせん」の作者による
こちらもまた、美味しいものがたくさん出てきて、食のうんちくも満載のマンガです。
主人公も和服の似合う色っぽい女性。なのですが、こちらは下ネタ満載(笑)
それで、このマンガの1巻1話目の”できるもんならしてみやがれ映像化!!”。
「おせん」ドラマ化がよっぽど尾を引いているのだなあと思いました。


さて、今回は主人公御一行がイタリアで食べる家庭料理のパスタです。
その名もスパゲッティ・アーリオオーリオ・アッラ・レモンソース。



ここにある通りペペロンチーノにレモン汁をかけただけのとっても簡単でシンプルなパスタです。
ペペロンチーノは本当にシンプルにオリーブオイルとニンニク、鷹の爪のみ。
そこにたっぷりレモン汁をかけるだけなのですが、ちょっと油っぽいかな?と思いがちな
ペペロンチーノが、本当にさっぱり美味しくいただけます。
簡単なのに、ペペロンチーノが全く別の味になりますので、ぜひ一度試してみてください。
暑い夏におすすめの、見た目も爽やかな食欲をそそるさっぱりパスタです。
冷たくした白ワインが本当によく合うと思います。泡もいいかも。



これを作った際にマンガを読み返したのですが、2巻に掲載されている第十話で
原子力発電所についての言及がありました。

「こないだラジオでアナウンサーが言ってたの」
「なにを」
「CO2削減のため調理はなるべく電子レンジを使いましょう」
(中略)
「それってこういうことよ
日本の食文化は亡びようともかまわない」
「でも物には万が一ってありますでしょ?先生」
「万が一?」
「直火ですと油に引火したりガス漏れなんかの万が一ですわ」
「電子レンジなら火を使わないからその点安心ですわ」
「ほほう。じゃァ家庭で火を使わない分何がふえる?」
発電所ですわ」
「これから先増えてく発電所といえば」
原発ですわ」



この回は電子レンジでのお料理について語られていて、お米を炊いたり
焼き魚に焦げ目を付けられる料理器具などについて触れられている場面の会話。

その他にも産地偽装についての回だったり、食について、食にまつわる社会についての
いろいろなことに触れられてもいるマンガです。

自分たちが口にしているものがどこで、どのように作られて
どんなところで、どんなふうに調理されているのか。
今こういうときだからこそ、一度しっかり見つめなおすことが必要だな、と思います。
死ぬまでずっと続く、生きるために食べるという行為が、美味しくて楽しくて
そして人にも地球にも、少しでも安心できるものであればいいな、と思っています。



きりきり亭主人 第1巻 (ニチブンコミックス)

きりきり亭主人 第1巻 (ニチブンコミックス)


きりきり亭主人 第2巻 (ニチブンコミックス)

きりきり亭主人 第2巻 (ニチブンコミックス)