魔女の宅急便/宮崎駿(監督)”にしんとカボチャの包み焼き”


角野栄子さんの『魔女の宅急便』が原作のこの作品、
ひたむきな魔女のキキがかわいくて、黒猫のジジもかわいくて
ジブリ作品の中でも、とても好きな映画です。


にしんとカボチャの包み焼きは、キキが宅急便のお仕事で頼まれた荷物で
おばあさんが孫のお誕生日ために焼いたお料理。
オーブンレンジが壊れてしまってパイが焼けずに困っていたおばあさんに
キキは古い薪のオーブンのお掃除をして、薪をくべるのを手伝って
ようやく焼きあげたカボチャのパイ。
ホウキにまたがって届ける途中に雨も降ってきてしまったりで
ようやく届けたのに、おばあさんの孫の女の子に
「あんまり好きじゃないのよね」なんて言われてしまうという
ちょっと切ないシーンのお料理でした。


出てくるパイはとても美味しそうに見えるけど、…ニシンか…。
カボチャのパイはわかるけど、ニシン…。
作ってみたいけれど、ニシンが想像つかないんですよね。
しかも、生のニシンって見たことないんですよね。
結局、一番手に入りやすくて、まだなんとか使いやすそうな
ソフト身欠ニシンを使ってみました。これはかなり冒険。
でもポルトガル料理に使われる干し鱈をイメージすると
なんとなく洋風料理にも使えるかな、という気も。



甘露煮とか、昆布巻きとかに使うイメージで
そもそも身欠ニシンをお料理で使ったことがなかったのですが
フライパンにオリーブオイル、蓋をして蒸し焼きにしてみたら
意外とふっくら美味しく焼けて、皮も骨離れもよかったので
これをほぐして使うことにしました。
カボチャはホクホクに茹でて、牛乳とバターでマッシュ。
塩コショウで味をととのえます。



これだけだとどうも味がまとまらない気がしたので
この上にホワイトソースをのせてみました。
で、ここが重要。魚のデコレーション。




卵を塗って、190度のオーブンで20分ほど。
時間は短めだけど、中に入っているものは全部すでに
火が通っているので、これくらいで問題なし。
というか、いい感じにパイに焦げ目がつけばOK。
焼きあがったらブラックオリーブを飾って完成!




パイ生地のバターの匂いがまたおいしそう!
心配したニシンですが、思ったほど主張もなくカボチャになじんでいました。
これは生だったりすると、また違うのかな。



ホワイトソースを入れたことで子どもにも食べられそうなパイになったけれど
やっぱりニシンが全面に出すぎちゃうと子ども受けはしないのかも。
でもおばあちゃんが作ってくれて雨の中キキが届けてくれたパイ、
喜んで食べてもらえたらよかったのにな。




・・・


ちょうどハロウィンのお菓子をもらいに姪っ子が遊びに来ていたので
こちらはニシンではなく、カボチャと鱈のパイを作って持って帰ってもらいました。


それにしても、日本にもハロウィンって結構定着してきてますよね。
もしかしたら冬至のカボチャよりハロウィンのカボチャのほうが
知られてるようになってきたのかも。


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