ばらの花/くるり ”こんな味だったっけな、のジンジャーエール”

ビール苦く 葡萄酒渋し 薔薇の花


とは、正岡子規の詠んだ歌。
「薔薇香る」という季語があるとつい最近知りましたが、バラの花、という言葉でふと思い出すのは
ビールでも葡萄酒でもなく、やっぱりジンジャーエールかな。


最終バス乗り過ごしてもう君に会えない
あんなに近づいたのに遠くなってゆく
だけどこんなに胸が痛むのは
何の花に例えられましょう
ジンジャーエール買って飲んだ
こんな味だったっけな


「あのひとのことを考えるときはいつも
頭の中でくるりの”ばらの花”が流れるんです」


いつか、たくさんのビールで酔っぱらって
片思いをしていた彼女のことをそんな風に語った友だちがいました。
結局のところ、彼の恋は実らず、でも今は違うほかのひとと結婚している。
それでも、たとえば雨降りの日にこの曲を聴くと
やっぱりあの頃思っていた彼女のことを思い出したりしているんだろうか。



わたしが買って飲むなら、やっぱりウィルキンソンジンジャーエール
ぴりっときちんとしょうがの味がして、おいしいです。
久しぶりに飲んで「こんな味だったけな」なんていう、追体験
PVで岸田くんが栓を抜いて飲んでいるのも、なんだかウィルキンソンのボトルに見えるけれど、違うかな。


そしてちょうど今、家の冷蔵庫に「ただの」炭酸水があったので、ジンジャーシロップを作ってみました。


参考にしたのは、ほぼ日のサイト
とても丁寧にジンジャーシロップの作り方が書いてあります。
ちょっと分量が多かったので、わたしはしょうが250gで作りました。
そして、きび砂糖だけでなく、黒糖も少し入れました。
ただ、スパイスは全部そろわなかったので、シナモンとクローブだけ。



かなり濃い色のぴりりとくるけれど、しっかりと甘いシロップができました。



黒糖で甘さがかなり出たので、レモンを1個分絞ってちょっと味をしめてみました。
さて、手づくりジンジャーシロップで作ったジンジャーエール
ウィルキンソンのに負けず、というかそれよりも、かなりシャープなしょうが味。



きちんとしょうがの辛さと、こっくりとしたお砂糖とレモンの甘酸っぱい味。
夏にとても活躍しそうなシロップです。
これにウォッカを入れてモスコミュールにしたり、ビールで割ってシャンディ・ガフにしたり、
ジン・バックにしてみたり、もう、絶対おいしいに違いない。お酒との相性も、楽しみのひとつ。


少しアンニュイな雨の日に、バラの花を見ると
勝手に頭のなかで再生される曲になってしまった「ばらの花」。
そんな日には、やっぱり甘くて辛いジンジャーエールが、似合うように思います。

安心な僕らは旅に出ようぜ
思い切り泣いたり笑ったりしようぜ


ばらの花

ばらの花