となりのトトロ/ジブリ ”サツキちゃんのお弁当”



少し前にテレビで「となりのトトロ」をやっていたので、ついつい観賞。これでもう何度目になることか。
今では話のすじもすっかり覚えているのに、何度観ても楽しめるのは
子どもの頃から幾度となく読み続けている絵本にも共通するところで
だからこれからもまた、「歩こう、歩こう♪」と口ずさみながら、観ちゃうんだろうな。
手押しポンプの井戸や、お風呂や、平屋の広い縁側のある
メイちゃんやサツキちゃんの住む田舎の家が、祖母の家を思い出させて懐かしくなる。


最近、梨木香歩さんの「家守綺譚」を再読(再々読?それ以上?)していて
トトロを観たときと同じような気持ちになった。わたしたちの住む世界に溢れる自然の理。
それらすべてをわかっていないことはわかっている、けれど
わかっていないからといって、ないものとして追いやるのではなく
理解ができないことはあるが、あるがままを受け容れる姿勢。


トトロを見たというメイちゃんやサツキちゃんに、何も疑うことなく
「いつでも会えるということではないんだよ」と言えてしまうお父さんはとっても素敵。
そんなことあるはずない、そんなものいるはずない、なんてことを考えずに
お父さんも、サツキちゃんも、メイちゃんも、自然体で受入れていることにただ感心。
トトロも、まっくろくろすけも、見たことはないけれど、どこかにいるかもしれないな。


さて、トトロに出てくるおいしそうなものといったら
新鮮なきゅうりや、トウモロコシや、ばあちゃんのおはぎだとかいろいろあるけど
やっぱりサツキちゃんが自分とお父さんとメイちゃんのために作るお弁当!



みんなの分もしっかり作って学校に行くサツキちゃん、なんてしっかりもの。
画像から想像するに、さくらでんぶとめざし、白いご飯に梅干しに緑色のお豆。
お豆は色あい的にはグリンピースのようにも見えるけれど、やっぱり甘く煮たうぐいす豆なんじゃないかと。



あ、さくらでんぶとお豆の位置が逆に(笑)


今回、ずいぶん久しぶりにさくらでんぶを食べました。
甘いものがごはんにかかっているのがどうも苦手だったのだけど、意外とおいしくいただけました。
甘いさくらでんぶとお豆に、塩気のあるめざしと酸っぱい梅干し。
簡単ながら、色もきれいで、なかなか味のバリエーションのあるお弁当になりました。

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ところで、さきほど少し触れた「家守綺譚」。
今からほんの(!)100年ほど前の話。主人公は掛け軸から現れる早逝した友人と
不可思議な再会を続け、子鬼と蕗の薹を探したり、庭のサルスベリに懸想されたり、
飼い犬のゴローは鷺と河童の喧嘩の仲裁をしたり、大きな鳶に乗って家に帰ってきたりと
あるはずもなかろうことを、起きたこととして淡々と受入れ過ごす日々の話。
とてもすてきな物語なので、ぜひご一読を。


となりのトトロ [DVD]

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家守綺譚

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