/羊をめぐる冒険 ”ヘイゼルナッツ・アイスクリームのコアントロかけ”
鼠を待つ別荘で、僕は毎日丁寧に食事を作って食べる。
僕は夕方にパンとサラダとハム・エッグを食べ、食後に桃の缶詰を食べた。
翌朝僕は米を炊き、鮭の缶詰とわかめとマッシュルームを使ってピラフを作った。
昼には冷凍してあったチーズ・ケーキを食べ、濃いミルク・ティーを飲んだ。
三時にはヘイゼルナッツ・アイスクリームにコアントロをかけて食べた。
夕方には骨つきの鶏肉をオーブンで焼き、キャンベルのスープを飲んだ。
朝、昼、晩。そして、デザートも。
コアントロはともかく、
ヘイゼルナッツ・アイスクリームが置いてある別荘というのも
なかなかないと思うけれど、あるのだから、食べてしまう。
わたしの家にもなぜかコアントロはあるのだけど
なんのために買ったのか、忘れてしまいました。
たぶん、何かのカクテルを作ろうと思ったのだろうけれど。
コアントロは、オレンジの香りのするホワイトキュラソー。
ヘイゼルナッツはなかなか売っているものではないんですね。
アーモンド、くるみ、カシューナッツ、マカデミアナッツくらいまでは
結構手に入りやすいのですが、ヘイゼルナッツを売っているところは
あんまり見かけませんでした。わたしは富澤商店で購入しました。
富澤商店はお菓子づくりの材料や、ちょっと珍しい食材がたくさんあって
いるだけでわくわくして、用事がなくても寄り道するのが楽しいお店です。
今回は作品に忠実にヘイゼルナッツを使いましたが
アーモンドでも、くるみでも、ちょっと砕いてアイスにかけると
ぐっと本格スイーツになります。チョコレートアイスにももちろん合いそう。
チョコレートのアイスにコアントロもいいし、ラムとかもいいかも。
ちなみにコアントロはさわやかでほのかに甘いけれど
入れすぎると少し苦味が残るので、お酒が弱い人はご注意を。
もちろん、お好きな方は、好きなだけ
どぼり、とアイスが泳ぐほど、かけてください。
アイスにナッツも合うけれど、お酒にナッツもぴったりなので
相性の良い素材の集まった大人味のデザートです。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1982/10/13
- メディア: 単行本
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