カレーの歌/くるり ”カレー”


最近、懐かしいカレーを食べました。

とても小さな窓のそばで
僕らは凍える 笑顔のままで
カレーの香りは君と同じで
やさしくて小さくて忘れてしまいそう


くるりの3rdアルバム「TEAM ROCK」の中の1曲。「カレーの歌」。
打ち込みがどうとか、リリース当時はいろいろ思ったり言われたりもしてたけれど
岸田くんの放つ曲は最高に輝いていた(もちろん今も)と思うし
個人的に、この「TEAM ROCK」はくるりの数ある名曲の中でも
特にすばらしい曲が詰まった、特別なアルバムなんじゃないかなと思ってます。


たとえば、ハンバーグとかオムライスとか、
みんなが知ってて、絶対に家庭で食べてたような定番大好き料理。
形や具やソース、それぞれの店や家庭で違うのだろうけれど
カレーほど、作るひとによって個性が際立つお料理はないんじゃないか、と思うのです。
入れるお肉や野菜、具材の切り方、ルーの選び方、隠し味。
お母さんが作ってくれたカレーを継承するもよし。改良するもよし。
スパイスを揃えて本格カレーを時間をかけてつくるもよし。
誰でも作れる簡単料理。はたまた、とことんこだわる特別料理。
でも、誰がつくっても間違いなく「カレー」で、どれも間違いなくおいしい。
恋人同士で家でごはんを食べるときとか
絶対一度は作ってもらったり、作ってあげたりしたことがあるんじゃないかな。
それが楽しい思い出になるのか、切ない思い出になるのかは、また別のお話。
わたしはわたしの、楽しいカレーの思い出や、切ないカレーの思い出が
なんとなく、この曲を聴くとふとよぎる。
この曲を聴いたひとに、それぞれの、いろんなカレーが思い出されるんだろうなあ。


東京の冬は今日も寒すぎて
マフラーを君と同じに巻いてみる


ちなみにわたしが作るカレーは、その時お家にある野菜+肉で作る、こだわりほとんどなしカレー。
お肉がなければシーフードでも。手抜きしたい時に作る手抜き料理。ルーは市販のもの。
強いて言えば、ルーを2種類混ぜることと、ローリエは必ず入れることくらい。
それと、ごくごくたまにグリーンカレー。クセになる辛さ。材料さえそろえば、なにより簡単。
「わたしのカレー」はそんな、きっと忘れてしまうような、あいまいな味。

忘れない? 忘れるよ
これからもずっと



TEAM ROCK

TEAM ROCK