しあわせのパン/三島有紀子 監督・脚本”水縞くんのパン・ド・カンパーニュ”


 北海道は洞爺湖町、月浦にあるカフェ・マーニ。りえさん(原田知世)と水縞くん(大泉洋)の夫婦が春夏秋冬、さまざまなお客さまをおもてなしするお話で、月浦の美しい四季の景色、水縞くんが焼くおいしそうなパン、りえさんがていねいに淹れるコーヒー、ゆっくり流れる時間が眺めているだけで心地よい映画でした。心にそれぞれの傷を持つお客さんたちが、りえさんと水縞くんの作るお料理と静かでやさしい時間で、少し元気になって、顔をあげて一歩前へ進めるようになって、それぞれ帰っていく様子を見てなんだかうれしくなれます。


水縞くんが焼くカンパーニュはとてもおいしそう。「カンパニオ」という言葉、水縞くんが好きな言葉で、それってどんな意味でしょう?ってお客さんに聞くんですよね。ヒントは「もともとの語源は、パンを分け合う人たちのこと」なんだとか。カフェ・マーニにぴったりな名前だなと思いました。パン・ド・カンパーニュ (Pain de campagne) はフランスパンの一種で、バターなど油脂類が入っていなくて、外側はバリッとかたくて、かめばかむほど味わい深い、スープなど食事にも合うパンです。

強力粉   250
ライ麦粉  50g
塩     6g
砂糖    13g
ぬるま湯  190ml
インスタントドライイースト 4g
打ち粉(ライ麦粉) 適量


イーストはぬるま湯で溶いておきます。こねる工程は、わたしはいつもクイジナートのフードプロセッサーにおまかせなので、粉類を全て混ぜて、イーストを溶いたぬるま湯をいれながら2分くらいこねます。ひとつにまとめてボールで一次発酵。



2倍くらいになるまで約1時間。



ガス抜きをして、丸めなおしてベンチタイム、そのあとまた丸めなおして打ち粉を振ったパヌトン(籐製の発酵かご)で二次発酵。こちらも2倍くらいになるまで約1時間。




天板にうつしたら十字にク―プを入れます。



220℃で10分、そのあと180℃に温度を下げて30分焼けばできあがりです。



いつもながらに、焼きあがる途中のパンの匂いと、焼きあがってオーブンを開けた時のパンの匂いって最高にしあわせになります。外側も思った通りバリッと焼きあがって、中もキメが細かく、しっとりした仕上がりになっていて、初めてにしてはなかなか上出来かなと。結構扱いやすい生地なのかなと思いました。せっかくパヌトンも買ったので、これはある程度自分のものにしたいなあと思ったパンでした。塩と胡椒でシンプルに味付けしたスープといただきましたが、食事にぴったりかなと思いました。



水縞くんのパン、今度はりえさんの作ったかぼちゃのポタージュと一緒に食べてみようかなと思います。お豆のパンもおいしそうだったし、ストーリーはもちろん、おいしそうなパンやスープがとっても印象的な映画でした。大泉さんも原田知世さんもとってもすてきな夫婦役でした。うーん、DVD欲しいなあ。フォトブックも出ているようなので、今度探してみようと思っています。



([み]2-1)しあわせのパン (ポプラ文庫)

([み]2-1)しあわせのパン (ポプラ文庫)


しあわせのパンの季節

しあわせのパンの季節


籐製醗酵カゴ 丸型 22cm 2540

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