ハリー・ポッターと秘密の部屋/J.K.ローリング作,松岡佑子訳”魔法学校のシェパード・パイ”

ハリー・ポッターの舞台といえばイギリスですので
物語にも出てきたイギリスの家庭料理、シェパード・パイ。


なぜシェパード?正しくはシェパーズ・パイ(Shepherd's pie)、
つまり羊飼いのパイということで、羊肉を使うのだそう。
ちなみに、牛肉を使うとコッテージ・パイ(Cottage pie)。
でも、調べてみると今はシェパーズ・パイでも牛肉など使っている様子。
そしてパイとは言うものの、いわゆるパイ生地は使いません。
要は、ひき肉のトマト煮込みの上にマッシュポテトをのせて
オーブンで焼いたお料理のことをシェパーズ・パイと呼んでいるみたいです。


というわけで、ラムのひき肉をトマトで煮込めば良いのですが、
今回は近所のスーパーで焼肉用のラムの薄切りがあったので
粗めに包丁でお肉っぽい感じを残しつつみじん切りにしました。
玉ねぎ、にんじん、にんにくのみじん切り、
ローリエとか、ナツメグとか、クミンとか
なんとなくラムに合いそうなスパイスを適当に入れて
ホールトマトで煮込みます。いろいろ調べてみると
ウスターソースも入れたりするそうなのですが
家にはウスターソースがないので普通のソース。赤ワインを少し。
この適当な感じ、家庭料理だしいいよね、という気楽さです。
きっと正しいレシピなんてなくて、いろんな家庭で
いろんなシェパード・パイがあるはずなんですよね。



マッシュポテトはゆでたじゃがいもに
塩コショウ、バター、温めた牛乳を入れてふんわりクリーミーに。


耐熱皿にラム肉の煮込み、その上にマッシュポテトを乗せて
これはアレンジで、ちょっとチーズを振りかけて
250℃のオーブンで15分から20分くらいで
おいしそうな焼き目がつけば、できあがり。


はあ、おいしい!赤ワインにピッタリ。
ラムのしっかりしたお肉感と、マッシュポテトのふわふわと表面の香ばしさ。
ちょこっとチーズを振ったのが正解。
家庭料理というけれど、わたしにとっては立派なパーティメニュー。
クリスマスとか、冬のパーティによさそう。
簡単だし、適当でもおいしいし、ラムじゃなくてもおいしそうだし。


ハリーとロンはがっくりと肩を落とし、うつむきながら大広間に入って行った。
ハーマイオニーは「だって校則を破ったんでしょ?」という顔をして後からつい
てきた。ハリーはシェパード・パイを見ても思ったほど食欲がわかなかった。二
人とも自分の方が最悪の貧乏くじを引いてしまったと感じていた。(p.176)


ハリーとロンは先生に怒られて罰を言い渡されていて
シェパード・パイを見ても食欲がわかなかったそうで。
こんなにいい匂いなのに。こんなにおいしいのに。
かわいそうなハリー(笑)。


ハリー・ポッターと秘密の部屋

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